固有名詞の含有率と、その評論の価値とは概ね反比例します。一番簡単でかつそれなりに有効な評論の書き方とは、適当に固有名詞を挙げて適当に繋げていくことだからです。「影響を感じる」みたいな文言が出てきたら、そこで余程書くことに困ったのだと思ったので結構です。評論にも様々な種類がありますし、あまりに固有名詞が少ないのも困りものです。しかし、固有名詞同士の繋がりを簡単に信用すべきではありません。多くの場合、そこには何ら論拠が存在しないからです。とはいえ、これが言った者勝ちの世界の掟なのです。それに評論って文学ではないので、別に新しかったり難しかったりする手法をわざわざ採用する必要なんて全然ないわけです。
ボイドキューブとフロッピーキューブで遊んだ日。