涼宮ハルヒの消失』を見る。目新しいものは何もないが、ハルヒシリーズの終点としてこの上ない出来。とりあえずだれずに見られた。ここまで肩肘張った良作にしなくてもいいんじゃないか、とは思った。原作は長門の話だったと思うんだけど、こっちはキョンの話になってる。自問自答シーンなんか演出はエヴァの頃からあまり進歩してないんだけど、ああいう選択の仕方をするのは今のアニメらしいよなあ、とか何とか思いながら見てた。でもエンディングの歌はちょっと。アカペラって難しい。
ハルヒでは長門が一番好きだけど、消失のあの長門はあまり好きじゃない。というか完全に別人だし。そういう話だし。あの長門になろうとした長門のことは好きだけど、あの長門自体は別に好きじゃない。最後の図書館のシーンでそう確信した。そうだ、非日常である日常ではなく、日常である非日常を選んだんだ。僕はここにいてもいいんだ。やったね長門有希ちゃん、信者が増えるよ! 角川、潤ってる? CR涼宮ハルヒの憂鬱エンドレスエイトリーチ?
今年のルパンはTVシリーズ二期みたいなノリだった。ルパンシリーズって作風ころころ変わるから一概に言うのは難しいけれど、ご都合主義に超展開にトンデモ設定に突っ込みどころ満載の台詞に、そのへんがルパンらしい。ただ、2時間引っ張るにはもうちょっと脚本に工夫がないと厳しい。特に話のバックボーンが中途半端で、キャラクターにいまいち魅力がない。アクションシーンが豊富で動かそうとしてるのはよく分かるんだけど、枚数足りてなかったりで若干の違和感があった。それでも構図をやたら凝ったりしてて楽しいのは楽しい。労多くして益少なしな感じ。というか全体的におかしな繋ぎや意味のない場面があって、そのへんもチグハグの一因で、つまりは編集がうまくいってない印象。とはいえ近年のTVSPのなかでは面白かった方なんじゃないかなと。